SFを走り回ってるのはケーブルカーだけじゃないんだぞお。このイモムシみたいな電車はPCCカー。戦前戦後を通して1940年代に作られた路面電車標準規格…でいいのかな。

流線形の車体、アウトボードのドラムブレーキ台車、平行カルダン駆動…と先進の技術の集大成でありました。この骨董品を復元・修復して極めてフツーに営業運転させちまってるのがF-line:Market Street Historic Streetcarなのです。いわば街中を走る電車博物館です。ついでに全米の主な都市の路面電車のカラーに塗装してたりします。もうとうの昔に無くなっちゃった路線のも含めてね。なんか広島電鉄みたいですが。

この1053号車は今はなきニューヨーク市交通局カラーです。でも車輌そのものはペンシルバニアから来たと。でサンフランシスコを走ってると。キレイだから深く考えるのはよそう。

と。シャッター一瞬遅かったぁ。あたま切れました。
1055号車はペンシルバニア州フィラデルフィアの生え抜き車輌でペイントもそれに準じてます。
一つ目ライトのまわりの翼のオーナメントがおしゃれです。
京都市電のカラーリングってこれをパクったのかしら。そっくり。

駅です。つか停留所。となりの写真とうまくやればつなげられそう。タイアップで全部の停留所にiPodのパブリシティが。Embarcadero通りはヤシの木で囲まれた専用線を走ります。この路線は2003年にできたピッカピカです。だから停留所もモダンね。青い手すりのスロープは車イスで乗るためのようです。健常者は地面から乗れと。車イスの人がいればそこまで移動してくれるようです。

料金表なり。全線一律でおとな$1.50、子供と年寄りは1/3の50セント。バスも地下鉄もぜーんぶ共通。見づらいのでクリックで拡大します。なんと5歳から17歳(!)までがコドモなんだよぉ。5歳未満はタダ。シルバー料金は65歳から。車イスのマークが電車にも停留所にもついてますが、全部の停留所が右上みたいなバリアフリーになってるわけじゃないようです。また対応してない電車もあるみたいです。

さっそく乗りましょう動画 QuickTimeMovie 2.6MB

いよいよ乗ります。わくわく。手に1ドル50握りしめて待つ。わぁいロサンゼルスカラーの1052号車だぁ。これ一番乗りたかったんだラッキー♪しかし片岡無視。通過。なんでぇえ(泣)満員だと「次の待ってね」で乗せてくんないんだと。このあと3本待ちましたが全部通過。始発駅で並ぶべきだったかしら。

直訳しますと。

前のドアから乗んなさいね。てこと。バスとおんなじで前から乗って運転手さんの横の料金箱にお金を払います。で降りるときはうしろ。にもかかわらずドサクサにまぎれて後ろから乗って後ろから降りる無賃乗車が横行しまくってます。ヘーキな顔でやってます。ポイントはヘーキな顔でやることのようです。怪しいと怪しまれますがフツーにしてれば誰も気付きません。

ちなみに下の小さい文字はスペイン語と中国語。読めませんでしたは通用しませんのコトよ!それくらい英語読めないで暮らしてるヒスパニックとチャイニーズが多いってことです。日本人?英語読めんだろ。英語読めよ。そんなかんじ。

こまかくて読みにくいですね。画像クリックで拡大します。
かいつまみますと…「MUNIの歴史的路面電車へようこそ!これらの電車はわたしたちの交通機関の歴史上かけがえのない貴重なものです。ボランティアや市職員の手によってたいせつに維持されています。いつまでも皆さまに楽しんでいただけるように、そして次の世代に引き継いでゆくためにも、この貴重な電車を大事にしてあげてください。だから電車内で飲み食いしたり汚したりしないでね。」はーい。

MUNI(サンフランシスコ交通局)全線無料!と書いてあります。
実は2006年4月18日は1906年のサンフランシスコ大地震から100周年にあたります。それを偲んでバス電車ぜんぶタダにしましょう、ということらしいです。おいらが着いたのこの翌日だったのよねぇ。
つか過ぎちゃってても広報出しっぱなしなテキトーさ加減がやはりアメーリカン